《伏流水の庭》2023 「清州工芸ビエンナーレ2023」 清州 韓国
透光性磁器 照明 糸
人は個として環境から切り離されて活動している。個は個として活動が維持できなくなると死を迎える。しかし植物に目を向けると、シャガや水仙、彼岸花など無性植物は挿木や株分けでクローンとして地面全体に広がっていく。地表に現れた部分が枯れても、また花が引きちぎられても、脳や心臓など中心がない植物には個としての区別や限られた時間としても命はない。植物は命でもあるが環境でもある。環境は水を含んで命ある形になろうとする。雨が地下をすり抜け湧き上がり、形が変化し続ける植物の在り様と交わる。そのような命を持った環境に私の命も結びつけたい。個から離れた命のあり方に近づきたい。(参考 塚谷裕一著「植物のこころ」)




