《やまほたるの庭》

《やまほたるの庭》2019 金沢駅西口地下広場再整備事業、石川
透光性磁器、戸室石、照明、医王山に自生する植物等


「金沢駅西口地下広場庭園」の再整備として、庭園全体のデザインと柱部分に中国徳化窯(粘花技法)を応用した九谷焼の取り付けを行い、「やまほたるの庭」と命名した。
 庭園は金沢市の象徴的な山である医王山をモチーフに蛍が飛び交う情景を、医王山に自生する特徴的な植物や、青戸室石、九谷焼、照明等多彩な素材で再構築した環境芸術として表現したものである。
 タイトルにもなっている蛍は光ファイバーで再現し、柱に取り付けた九谷焼の背後には発光ダイオード(LED)を設置することで、柱の中で医王山の植生を浮かび上がらせることで夜間も楽しめる庭園となっている。また、経年変化を念頭に竹の形態に加工された戸室石が、その吸水性の良さから次第に苔生すことも予想されている。
 植栽はホザキツリガネツツジ、カライトソウ、ヒメシャガ、ヒサカキ、シダなど実際の植生から行われており、子供たちには図鑑のように医王山の植物や昆虫を探し出す楽しみを持ってもらいたいと考えています。