手の中の園林シリーズ《曲河園》

「小中見大」の小さな対象の中に大きな世界を見出す視点から制作された庭園シリーズの作品。

 身体と呼応する園林空間をテーマに、手の中におさまる大きさに植生や、天候等を表現している。中国における洞天福地の洞窟が身体の胃や腸の例えであり、同時にその暗闇に宇宙的な無限性を感じ取り意識を参考に、身体、空間、宇宙の連関を感じとる作品。

手の中の園林シリーズ《曲河園》2017 薪技芸(上海工芸美術職業学院、上海)

手でひねり絞った跡のような形体の中に流れる河を、その流域に生息する蝶が逆向きに飛び交う姿の中に、風景がもつ生命観を手の中に感じ取ろうとする作品。